ケアセンターポプリ 再開します
株式会社ポプリ 代表の平野 耕一路です。
松江市における訪問介護事業の再始動に向けて
2015年、私たちは島根県松江市に小さな訪問介護事業所を立ち上げました。
当初は、地域の高齢者の方々の支えとなるべくサービスを提供していました。
しかし、2020年、サービス提供責任者である私の妻が妊娠・出産を迎えたことにより、人員不足の問題などから事業所を一度閉鎖することになりました。
閉鎖後、別の事業に挑戦しましたが、私は自分にとって最も得意とすること、そして最も社会に貢献できることが「訪問介護士」であることを再確認しました。
さらに、知り合いのケアマネジャーから訪問介護士が本当に不足していると聞きました。
日本全国で見られる介護士不足の問題は、松江市においても例外ではありません。
訪問介護は都会のように人口が密集していれば事業所から狭い範囲で事業が成り立ち、自転車移動で効率的に回ることができますが、地方に行けば行くほど利用者宅の距離が離れてしまい効率が下がってしまいます。松江では片道10kmは近場、車移動が基本となるなど、どうしてもコストが増加し非効率になってしまうため、高齢者に集まってもらい効率的に介護サービスを提供する事が出来るサービス付き高齢者向け住宅等の住宅併設型訪問介護が増えているのが現状です。
介護士そのものが不足している状況では、併設型の事業所は住宅施設内だけでも人員不足状態ですので、外部の訪問介護に対応できない場合が多くなります。
そうなると元々住んでいた自宅で介護を受けたくても受けることが出来ない状態(介護難民)が発生するのです。
松江市では90%近い訪問介護事業所が併設型です。併設型の事業所が100%に近づけば近づくほど海バタや山間部など、市の中心から離れれば離れるほど自宅で訪問介護を受けることが難しくなると思われます。
しかし「自分の家で最期まで暮らしたい」という願いを持つ人たちが、介護サービスを受けられずに施設等に移り住むしかない未来はとても悲しいです。
この状況を改善するために訪問介護事業所を再び立ち上げることにしました。
ただし、移動距離の問題は改善しなければいけません。
考えてみれば、例え山間部であっても、海端であっても、僻地であっても、その近くに住むヘルパーが居て、その人がケアに当たることが出来れば移動距離の問題は解決出来ます。松江各地に住む介護士を集め、皆と協力することが出来たら『住み慣れた家で訪問介護を受けることが出来る未来』は作れます。
そのために、皆様のご支援とご協力をお願いしたいと思っています。