人がやめない職場を創る
介護業界は離職率の高い業界の一つです。人が辞めるのは理由がある為、その理由を見極め改善することが離職率の低下に繋がります。ただ、会社の設立期、成長期、安定期などフェーズによっても異なってくるため、それぞれのフェーズに合わせた職場環境の構築や人材育成が求められます。
2つの人が辞めていく理由
1,この職場に居続けても無駄
2,この人たちに言っても無駄
この職場に『居続けても無駄』とは
・このまま会社に居ても成長できない
・昇進・昇給の可能性が無い
・先輩職員を見ても憧れない
・ここに居たら、いずれ自分もこうなってしまう
従業員にこう思わせると人が辞めていきます。
よりよい未来をイメージできなくなり、閉塞感が漂う暗い職場になります。
【解決策】
・確実に成長できる教育プログラムを作る
・能力に応じた昇進・昇給が出来る仕組み
・憧れを抱くような尊敬できる人を上に据える
・職場の雰囲気を明るくする
・やり甲斐と目標を持てる職場づくり
この人たちに『言っても無駄』とは
・「いままでこうしてきたから」と提案を棄却
・「私はこうやってきた」と自己流を押し付ける
・上司や先輩が「私の方が全てに詳しく、優秀で、経験もあるから正しい」という前提で接してくる。
このような職場では、新しい意見が本当は正しくても通らなくなります。
会議などで意見を求められても、否定を繰り返されると意見を言う気が失せます。
上司だけが発言し、部下は黙ってそれに従うだけの暗い雰囲気が形成されます。
【解決策】
・質を担保しつつ、無駄を省き・効率化を上げ・コストに見合う提案は積極採用すると決める
・新しい提案を聞き入れ検討し試してみる
・良ければ採用し、悪ければその理由を明確に伝える
・常に「改善する余地がある」と考え、改善箇所を探す習慣を持つ
・新しく入ってきた人の意見に最も耳を傾けると決める
職場の空気を良くする
会社は、いい雰囲気・嫌な雰囲気・明るい感じ・暗い感じ・いい感じ・嫌な感じ・開放的な感じ・閉塞感があるなど独特の雰囲気というか空気感があります。
色として見えるわけではありませんが、なんとなくその感覚は肌で感じるような気がするものです。
会社組織というのは、結局のところ『人間の集まり』でしかありません。
会社の空気や雰囲気は、実はそこで働く人間一人ひとりが発する雰囲気の集合体なのです。
雰囲気や空気と言うと、漠然としていますので、もう少し具体的に言うと、
そこで働く人の
・表情が明るいか暗いか?
・意欲的かやる気がないか?
・礼儀正しいか横柄か?
・会話がポジティブかネガティブか?
・人の意見を聞くか聞かないか?
そういうものがその人の空気・雰囲気を作り上げ、一人ひとりの人間が醸し出す空気が集まり職場の空気を作ります。
ただ、空気に影響を及ぼす力は平等ではありません。
・基本的に『上の人間ほど職場の空気を支配する(影響を与える)』
・ネガティブな空気は強い影響を及ぼす(悪貨は良貨を駆逐する)
という傾向がります。
そう考えると、上に立つ人間はポジティブで明るい人にしたほうが良いです。
明るくポジティブな人にその職場の空気を支配させれば、良い雰囲気の職場になります。
一緒に働いていて楽しいと思える人が管理者や責任者となれば、離職率は下がります。
また、人事評価基準においても『明るくポジティブで優秀な人が出世しやすい基準』を設けることで、会社の雰囲気を悪化させる原因となる人間を降格させる事により、影響力を削る事が可能となり、職場の空気を改善できます。
人が辞めない職場とは
1、明るく楽しく雰囲気が良い
2、尊敬出来る上司がいる
3、新しい意見を取り入れてくれる
4、能力に応じたポジションや給与がある
5、客観的で説得力のある人事評価制度がある
また、社長はその会社の全てを決めると言っても過言ではありません。
社長がどこまでの成長を求め、どの規模を目指し、どのような価値観で居るかが全てに影響を及ぼします。
企業は社長の器を超えて大きくなることが出来ないからです。
成長し続ける気持ちのあるポジティブな社長が居る企業は、会社の発展と新たなポジションが生まれ、それに合わせて昇進や昇給も期待できるため、人が離れにくいです。